TenPaPaの地

ここはTenPaPaの未開拓地!人知れず、それは増殖し存在を顕わにする…

鶏石【にわとり石】むかしばなし

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愛知県内では、有名な昔話のうちの一つ『にわとり石』!
「豊作生産の神」岩神鶏石に再注目!田籾町の鶏石を紹介

むかしばなし

今からおよそ六〇〇年ほど前のこと、加納歳武治(かのうさいむじ)という武士が戦に負けて、田籾の村にやって来ました。

かれは、武士から百姓になって、この田籾の村で野山を切り開き田 畑を作ろうと、懸命に働きました。やがて、三年もたつとけっこうくらしていけるほど、お米がとれるようになりました。

村人たちは感 心するが、それにつづこうとする者はいませんでした。それは、今以上に野山を切り開き田 畑を作らなくても、それなりにくらしていけたからでした 。

ある日、歳武治が朝早いうちから田に出ると、「コケコッコー、夜が明けたー」「コ ケコッコー、はよ起きよー」と、にわとりの鳴き声がします。どうやら林の方からそれは聞こえ、探してみると、草の中に大きな石があり、たしかにこの石から聞こえてくるようです。

この話は村中に広がりました。村人たちはにわとりの声を聞こうとして早起きをするようになり、にわとりの声を聞きながら働くようになりました。そして、村は豊かになりました。
ところがある日のこと、どことも知れない石屋の夫婦がやってきて、男はこの石をのみで割ろうとし、女は洗濯物をその石の上に干しました。

これ以降、この石はにわとりの声で鳴かなくなったということです。

【『新とよたのむかしばなし ふるさとの51話その1豊田市教育委員会 文化振興課/企画・編集 2009.3 より】

「鶏石」って?

鶏石

【鶏石】

民話『とよたのむかしばなし』にある『にわとり石』に登場する石です。

かつては、「鶏が鳴くように、石が鳴く」とされた伝説の石で、今は鳴かなくなったとされる石です。田籾に実在しています。

左から、地蔵菩薩、不動明王、鶏石

【左から、地蔵菩薩不動明王、鶏石】
  • [鎮座地]愛知県豊田市田籾町
  • [御神体]「鶏石」岩神(恐らく民話の内容から「豊作生産の神」と見なされていたのでしょう。)
  • [仏神]地蔵菩薩不動明王
  • [御神徳]記載はありませんが、今回の取材から考察して、豊作生産の神」ですから、裕福」「勤勉」「開拓」「はじめる」「殖える」などの徳もあります
  • [由緒]写真添付

由来

【鶏石の由来】

駐車場あるの?

出入口

【出入口】

隣に空き地があり、駐車(参拝目的)させて頂けるか分かりませんでしたが、今回参拝時に限り駐車させて頂きました。入り口がとても狭いので、出入りに注意が必要と感じました。

隣の空き地

【隣の空き地】

交通アクセス(マップ)

県道58号飯田街道沿いにあります。

まとめ

別記事【鶏石】の謎~おわりに~と重なるのですが、「鶏石」が鎮座地である「田籾町」にとって、「豊作生産の神」と信仰されて当然のものであることを感じました。

しかし世代が移りかわるうちに、その恩恵が、何処から来ているかも忘れ去られ、この地での信仰が薄れてきたのではと推測できます。歴史をたどれば(民話からも)田籾町の繁栄のかげに、鶏石の存在があったのだと、各々が気づくこともあるでしょうが、勿体無いですよね。もちろんスピルチュアな方も多くなってきましたから、きっと全てが良い方向にいくでしょう。

この記事から、鶏石の岩神さまとしての霊験の効果を、再び発見することに繋がり、神さまとの関係が深まることになれば幸と思っています。

別記事については、こちらから、どうぞ▶︎『【鶏石】の謎~おわりに~』

岩神さまの霊験は素晴らしいですよ。皆さんも是非足を運んでみてください!
以下におすすめの動画を紹介しますね。

お薦めの本とお気に入り動画

この動画がとても気に入ってます。面白くてわかりやすいですよ!是非、ご試聴ください。

にわとり石(むかしばなし) 

叢書名:『新とよたのむかしばなし ふるさとの51話その1

出版年月(p数):2009.3(4p)
著者:豊田市教育委員会 文化振興課/企画・編集
出版者:豊田市教育委員会
コンテンツタイプ:電子書籍(フィックス)

豊田市中央図書館ふるさとアーカイブ

▶︎にわとり石 (新とよたのむかしばなし ふるさとの51話その1)

【映像資料】にわとり石 (動画 )

叢書名:『とよたのむかしばなし

出版年月:1999
著者:豊田市教育委員会/企画
出版者:中日映画社
コンテンツタイプ:動画コンテンツ
再生時間08:25

豊田市中央図書館ふるさとアーカイブ

▶︎【映像資料】にわとり石 (とよたのむかしばなし )

まほろばチャンネルyoutube古事記 3 ~天岩戸~  須佐之男命の追放・誓約・五穀のはじまり

〈ここでは、中盤の天の岩戸のところに登場する「鶏(常世の長鳴鳥)」という神鶏(神の使い)をご紹介します。鶏石の岩神としての顔が、ここで登場する神鶏と似ているのでは?とのせました。皆様はどう思われますでしょうか…〉これについては▶︎【鶏石の謎(おわりに)】を!

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散歩 !ぶらぶら〜

豊田市市役所HPに、ウオーキングコースがあったのでご紹介しますね。

歴史と桜道をめぐるコース(保見ケ丘・保見・田籾町エリア・鵜石)

距離:4.6キロメートル

起終点:保見交流館

問合せ:猿投支所(電話 0565-45-1214)

「保見 歴史と桜道をめぐるコース(保見ケ丘・保見・田籾町エリア・鵜石)」パンフレット

ウオーキングを目的とされている方は、豊田市市役所HP《ウオーキング》に駐車場の利用に関するお願い等なども記載されているので、詳しく知りたい方は御覧下さい。